Googleの株価は10年後どうなってる?
2022年から大幅な調整をしたGoogle(グーグル)親会社のアルファベット株。
直近は、対話型AI「Bard」の発表などで盛り返しを見せており、株価はますます上昇基調です。
とはいえ、アルファベットは今後も成長し続けるのか?天井なのか?
長期の株価が気になる方も多いでしょう。
実はアルファベットは対話型AI以外にも魅力的な研究開発を多数行なっています。
本記事では、アルファベット子会社の一つであり、未来技術を研究している『Google X』の野心溢れる最新の取組9選を紹介します。
Google Xのプロジェクトから、10年後の株価のヒントを考察します。
アルファベットの極秘研究組織
GoogleX(グーグルエックス)とは
『Google X』とは、アルファベットの機密研究機関です。
アルファベットの次世代を担う未来技術の研究が行われていますが、その研究内容はトップシークレット。
現在も、複数の研究開発が水面化で行われていることでしょう。
つまり、現在の『Google X』を知ることが、アルファベットの5年後、10年後の株価を考えるヒントになります。
機密性の高い研究なので公開情報は多くないですが、英語文献などから『Google X』のプロジェクトをまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください♪
アルファベットの10年後の株価を握る
Google Xのプロジェクト8選
Google X プロジェクト①
Project Tapestry(再生可能エネルギーの供給シミュレーション)
脱炭素社会の実現に向け、世界的に再生可能エネルギーへの移行が進められています。
ただし、再生可能エネルギーへの移行には一つの問題があります。
従来の発電所と再生可能エネルギーの発電所では、発電や送電の仕組みが異なるため、移行前後での発電量などのシュミレーションが困難になることです。
結果、最適な移行方法がわからず、再生可能エネルギーへの移行の妨げになっています。
『Google X』は再生可能エネルギーに移行する際の送電網をPC上でシュミレーションするシステムを開発しています。
事業者は、再生可能エネルギーに移行する際に、最適な方法・金額で投資することができます。
今後、世界的な脱炭素の流れに乗って、事業化が期待されます。
Google X プロジェクト②
Project Mineral(持続可能な農業の実現)
近年、農業のIT活用は進んできたものの、依然として下記のような課題があります。
- 経験や勘を必要とする複雑な作業が多い
- 作物の生育は外部環境(気候・土壌など)にも左右されるため、データ量が膨大になる
- 肥料や化学物質で品質を担保すると、中期的に土壌を弱らせ農家の生産性が低下してしまう
『Google X』は、そのような課題を、独自のハードウェアや機械学習の知見を用いた解決を試みています。
具体的には、下記でデータ収集〜分析をすることで、肥料や化学物質に頼らない、持続可能な農業の実現を目指しています。
- データ収集
作物の育成情報を自動で記録・画像化する小型電動4輪車を開発し、畑に設置 - AI学習
畑から取れたデータ(葉の面積・果実のサイズなど)を外部情報(衛星画像・気象データ・土壌データ)と組み合わせ、AIで学習 - 分析
作物の生育プロセスや、それに与える事象の因果関係を解明
現在、この取り組みはアルゼンチン、カナダ、米国、南アフリカの生産者との実験段階です。
Google X プロジェクト③
Project Tidal(漁業廃棄物の削減)
近年の産業化による海の汚染や生態系の不安定化は、地球レベルの深刻な問題です。
そこで、『Google X』が目をつけたのは養殖漁業です。
実は、養殖漁業には、下記のような課題があります。
- 養殖開始後、魚がどこにどれだけ泳いでいるかを正確に把握できない
- 養殖漁業者としては、確実に魚を育てたいため、必要量以上のエサを生簀に投下してしまう
- 余分なエサは廃棄物として海中に溜まっていき、海洋問題の一因となる
『Google X』は、魚の動きや海温、塩分などの環境データを、独自の360度海中センサーで追跡する仕組みを構築しました。
廃棄物を減らしつつ、魚を健康に保てるエサの量を決定するなど、養殖漁業者の日々の意思決定を支援しています。
Google X プロジェクト④
Project Taara(グローバルインターネットアクセスの実現)
世界のインターネットトラフィックは毎年24%増加すると予想されています。
しかし、主要インフラである光ファイバーケーブルの敷設は、時間とコストがかかり厳しい地形には向きません。
『Google X』は、ワイヤレスで超高速の光通信を行える独自機器を用いることで、課題解決を試みています。
現在、アフリカやインドで試験的な運用がされています。
これが実現すれば、経済的・地域的な理由を問わず、多くの人の十分なインターネットへアクセスが可能になります。
Google X プロジェクト⑤
Project H2E(空気から水を収穫)
私たちが当たり前のように飲んでいる「水」ですが、世界人口の3人に1人は、安全な飲料水を手軽な価格で利用できません。
また一部の国には、必要な水を確保するために、莫大の時間を費やしている人もいます。
この課題に焦点を当てたのが、『Project H2E(Hydration to Everyone)』です。
空気から水を収穫することで、安全な飲料水へのアクセス改善を試みました。
『Google X』の研究チームは、10億人の人々への飲料水の提供を試みました。
しかし、実際にアフリカ等で研究を進めていくと、水の生成コストが相応にかかることがわかり、既に『Google X』としての研究は手仕舞いしています。
Google X プロジェクト⑥
Project Malta(再生可能エネルギーの貯蔵)
世界的に注目されている再生可能エネルギーは、貯蔵に課題があり、エネルギー供給が過小、もしくは余剰になる可能性があります。
『Project Malta』は、高温の溶融塩を用いた再生可能エネルギーの貯蔵技術を開発しました。
海水から継続採取できる”塩”を用いることで、コストを抑えた貯蔵モデルを確立しました。
現在では、Malta.Incとして独立した会社となっています。
その後、エネルギー貯蔵庫の実用化を進めるなど、順調にビジネス化が進んでいます。
再生可能エネルギー普及の切り札となることが期待されます。
Google X プロジェクト⑦
Project Dandelion(地熱エネルギーの家庭用販売)
米国では、建物からの炭素排出量が全体の40%近くを占めており、そのほとんどが冷暖房によるものです。
『Project Dandelion』では、再生可能エネルギーである地熱発電を使い、家庭の冷暖房用の電力供給を行なっています。
これまで、家庭用の地熱発電の導入は、専用機器の設置など多額の費用が必要でした。
しかし、GoogleXは省スペースで地熱を汲み上げる独自技術により、安価な提供を実現しました。
現在は、独立企業『Dandelion Energy』として、ニューヨークで商用サービスを展開しています。
Google X プロジェクト⑧
Project Brain(機械学習の研究)
現在の『Google』を支える優れたAIテクノロジーも、当初は『Google X』のプロジェクトでした。
2011年にプロジェクト発足後、様々な実証を実施。
2012年の後半には、Google製品への適用目処がたったため、当時のグーグル(現 アルファベット)に吸収されました。
下記のような製品に、このプロジェクトの研究成果が応用されています。
- Google翻訳
- Androidの音声認識システム
- YouTubeのレコメンドアルゴリズム
また、昨今アルファベットが力を入れている、ヘルスケアや量子コンピューター、ロボットなどの領域でも、このプロジェクトの成果が脈々と受け継がれ、適用されています。
アルファベットの10年後の株価を握る
既に収益化しているプロジェクトも
本記事では、研究開発中や、事業化してアルファベットからスピンアウトした事例を紹介しました。
実は、既に『Google X』を卒業し、アルファベット傘下の独立企業として収益を上げているプロジェクトもあります。
- 自動運転
- 産業用ロボット
- ドローン
- ヘルスケア
- サイバーセキュリティ
上記を含む、アルファベットのグループ会社は、下記記事で紹介しています。
アルファベットは実は広告事業だけではなく、未来に向けた投資を多岐に行なっています。
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他にも、米国株の情報が無料で手に入るアプリ・サービスは下記の記事でまとめています。
米国株の情報収集 無料アプリ・サービス5選!【2024年最新】日本語/リアルタイムで有料級の情報が手に入るアルファベットの10年後の株価を握る
Google Xのプロジェクト8選 まとめ
本記事では、アルファベットの機密研究機関『Google X』のプロジェクトについてまとめました。
『Google X』のプロジェクトから、未来のアルファベットを支えるビジネスが生まれることでしょう。
今回ご紹介した内容を踏まえて、アルファベットの10年後の株価を考えてみてはいかがでしょうか。
その他、当メディアでは、米国株・日本株の注目銘柄について、投資判断に役立つ最新情報をまとめています。
代表的な記事のリンクを下記に用意したので、ぜひご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。